自己価値と自己評価

【銀30枚に寄稿させて頂いたコラムを手直ししたものをアップしています】

自己価値と自己評価の違いとはなんなのか?

この二つは同じように扱われている事が多いのですが、
とある人の事を調べているうちに、ある矛盾に気づく事が出来て、別なのだという事がわかりました。

ではそのとある人の例を参考に、自己価値と自己評価の違いを話していきたいと思います。
(了承は得ておりますので、ご安心下さい)

 

【自己価値と自己評価の違いを理解する為の例】

Sさんは黒魔道師を生業とされています。
非常に頭が良く、術を使えば「現実を捻じ曲げる」という程の状況を引き起こす事が出来る人です。
そんなSさんですから、「私は自己評価が高い」と自負されていましたし、周囲の人にもSさんの自己評価は非常に高いと思われていました。

術を成功させる為には、自己評価の高さというのは、絶対的に必要なものです。
自分の力をひたすら磨きあげ、力への強い誇りを持つ事により術を発動させるのですから。

彼女の術の成功率、その影響力を考えれば、自己評価が低いはずがないわけです。
ですが、驚きの事実が判明します。

データを取らせてもらった時、Sさんの自己評価は非常に低かったのです。

 

一般的に、
【セルフイメージ=自己評価」が高いという事は、ありのままの自分を認め、愛し、自分の人生を幸せに生きる事が出来る】
という風にも言われています。

自己評価が高ければ、自分の人生をより良く創り上げていく事が出来る…という認識ですね。

ですがSさんの自己評価は非常に低いのです。
しかしそれは当たり前の事だったりしました。

 

Sさんは日々こう言っています。

「黒魔道師というのは、この世界の最下層の生き物だ。爪はじきにされて当然なのだ。それだけの事をしているのだから。
呪う事を生業としているのだから、自分の幸せは望むものではない」と。

 

自分が幸せになる事を認めない。
自身の価値(この世界で幸せに生きる価値)を認めない。
そんなSさんですから、自己評価が低くて当然だったわけです。

 

ありのままの自分を認める…という事が出来ないと、運を保持する事も出来ません。
運とは「この世界を創造する力」ですから、自分が幸せになる世界を認めないSさんは運を保持する事も出来ないわけです。

Sさん自身の保持できる運を調べてみると、やはり「運」の保持量は非常に微々たるものでした。
そして、ココでも矛盾が生まれました。

 

術を発動させて、結果を生み出す為には「運」が必要です。
なぜなら運とは「この世界を創造する力」ですからね。

ボクの仕事やモニターさんから集めたデータを考えても、
自己評価(ありのままの自分が幸せに生きる事が出来る)が高ければ、
運の保持量も上がり、無かったはずの運が回復していき、望みの人生を創り上げる事が出来るというデータが出ています。

それなのに術を発動させて現実を捻じ曲げ創り上げるSさんの自己評価は低く、自身が保持している運の量も少ないのです。

 

一体、これはどういう事なのだろう?と考えた結果、一つの考えが浮かびました。

【ありのままの自分を愛し、認め、人生を創る運を保持し、幸せに生きる】という事と、

【自分自身が磨いた力の強さを認め、この世界に影響を与える】という事は違うのではないか?と。

 

そして、自分の認識を改めて、

【自己価値】とは、自分の存在価値を認め、愛し、ありのままの自分として人生を創る事を示す値。

【自己評価】とは、自分の力を認め、この世界に影響を与える力を示す値。

という風に分ける事にしました。

 

この認識を持ち、Sさんのデータを取らせてもらった時、
自己価値は非常に低く、自己評価は非常に高いという結果が表れました。

自己評価が高いわけですから、この世界に与える影響力が強くて当然ですよね。

 

しかし、それではまたおかしいことがありました。
自己評価が高いので、術を発動させれば大きな結果が生まれます。
では、その結果を創りだす力の源である「運」はどこにあるのだろう?

自分自身で持つ事が出来ないのであれば、
もしかするとSさんは別に運の保持する器を持っているのではないのか?

 

Sさんは黒魔道師です。
Sさんが術で人を滅ぼす時、相手の運を喰いつくし自らの力とする…という事を行ったりします。
でもこれまでの考えで言えば、喰いつくした運を保持する器を持っていないのです。

しかし、Sさんを視覚化の眼で視た時、Sさんが黒いローブのようなもので包まれているのが視えます。
肉体が見えなくなるほど、深く黒いものを身に纏っているのです。
初めて視た時、「これは何なのですか?」と尋ねたら、「これがタルパだ」と言ってました。
(ボクらの方では守護精霊というやつですね)

実はこの黒いものが、人を喰う事で補給した運が集まったものだったんですね。
つまり、Sさんは本来人が持っている運を蓄える器の他に、運を保持する別のタンクを創りだしていたわけです。

そして、Sさんの黒いローブのようなものに意識を合わせて運の量を調べてみると、
普通の人間が保持する事が出来ないほどの運を持っている事がわかりました。

ここでようやく、Sさんが自己価値が低くとも、その力を活かすだけの運を保持する事が出来て、
術により、世界に影響を与える事が可能となる理由が判明したわけです。

 

これらをまとめた結果、

【自分の存在価値を認め、愛し、ありのままの自分として人生を創る事が出来る】という自己価値。

【自分の力を認め、この世界に影響を与える力】という自己評価。

【この世界を創りだす力の源】である運。

 

自己価値が低く、自己評価が高い場合は、
力はあり、結果が出せるはずの事が出来ない…という状況が生まれます。

自己価値が高く、自己評価が低い場合は、
自分の力では特に物事が変わる事は無くとも、偶然上手くいってしまう…なんて事が起こります。

自己価値が高ければ、運を保持する力が高くなり、保持出来る量まで運を回復させる事も出来る。
しかし自己価値が低ければ、運を外部から集めてもその運は自分の保持する器の大きさ以上には保てない…という事もあったりするわけですね。

自己価値と自己評価は似てるように感じますが、別の要素です。
どちらも高いに越したことはありませんけどね。

二つの違い、なんとなくでも理解して頂けましたか?